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富岡製糸場見学と十石峠、田口峠を巡るルート(2014年05月10日)

 2014年05月10日に富岡製糸場見学を兼ねてソロでバイクツーリングに出かけました。群馬県から長野県に入る峠道は私のお気に入りので、富岡は何度も通過した事はあるのですが、教科書にも出て来る有名な史跡、富岡製糸場には一回も立ち寄ったことありませんでした。もう直ぐ世界遺産に登録されるとの事ですので、今回立ち寄ってみました。
 自宅の東京葛飾からは、三郷南ICから外環、関越を乗り継いで富岡ICまで一気に高速道を走行。富岡製糸場を1時間半程見学し、その後は長野県に入る峠に向かいました。今回は、十石峠を登り、田口峠を下るルートとなりました。本当は、大上峠というまだ走った事のない峠道を走行したかったのですが、大雪の影響で2014年5月時点で通行止めになってたので、十石峠とを登るルートになってしまいました。今回のルートは下のmapの通り。
富岡製糸場の見学後、下仁田へ向かいましたが国道の単調な走りはしたくなかったので、国道254号は使わず、群馬県道193号を使って下仁田へ向かいました。険しい峠道というのは有りませんが、タイトなコーナーもあるので結構楽しめます。
 下仁田に入ると、県道45号への分岐があるので、そこを左折。分岐点の手前には橋があり、上野村、南牧村の案内が出ています。県道45号は、上野村方面に向かう県道で国道299号にぶつかります。別名西上州やまびこ街道とも呼ばれているようです。
 12時になったので、県道45号沿いにある道の駅「オアシス南牧」で昼食と休憩を取りました。

 「オアシス南牧」を出発して程なく、県道63号線との分岐が有ります。県道63号線方向が直進で、走行している県道45号が左折になります。本当は大上峠を目指していたので、直進し63号に入らなければいけなかったのですが、ナビの指示に従い左折。ナビの大上峠へのルートは国道299号から入る、私の想定と逆ルートだったようです。ナビの画面が小さすぎて、ナビの設定ルートを把握出来ていませんでした。ナビに頼り過ぎはいかんですね。塩の沢トンネルまで来て間違いに気づいたのですが、かなり進んでしまったのでそのまま国道299号へ向かいました。

 県道はその行くと国道299号にぶつかります。T字路のなっておりここを右折、十石峠方面へと向かいました。走って程なくいきなり国道299号線通行止めの看板が現れ、看板の迂回路指示に従って林道矢弓沢線経由で十石峠に向かう事にしました。

 林道矢弓沢線を抜けると国道299号に合流します。迂回路ですから当たり前ですが・・。頂上の十石峠に到着すると一気に視野が広がります。ここで写真撮りながら小休止。
 更に299号進むと、古谷渓谷「乙女の滝」の案内板が有ったので、バイクをとめて見物してみました。
 更に佐久穂町方面にバイク進めて、古谷ダムを通り過ぎた辺りに分岐点あります。ここを右折すれば、今回のツーリング目的の大上峠方面になります。残念ながら、大上峠に通じる林道大上線も災害復旧工事で通行止めになっており、大上峠超えは諦めになりました。
 大上峠を下って帰宅する積りでしたが、通行止めでやむなく田口峠を下る事に変更。田口峠に行くためには佐久穂町まで出る必要があり、その途中に有った龍岡城五稜郭に立ち寄って見ました。
 龍岡城五稜郭からは、田口峠に向かう長野県道93号に直ぐ入れます。暫く走行しすると短いトンネルがあり、トンネルを抜けると田口峠です。
ここからは一気に下りになります。途中でバイクの調子悪くなってしまったので、後半はおっかなびっくり走行になってしまいましたが。 この後下仁田に向かい、下仁田ICから高速道に乗り帰路につきました。この日の走行距離は420kmでした。

富岡製糸場

 富岡製糸場は、倉庫を東西に、底辺部分に操糸場と呼ばれる工場を配置したコの字のレイアウトになってます。
富岡製糸場を立ち上げるためにフランス人技術者のブリュナを雇用し、素晴らしい住居まで用意されました。単なる技術者の雇用としては非常な好待遇で、今の技術者から見ると羨ましい限りです。
 上の写真は、富岡製糸場の正門の写真です。古い丸ポストも雰囲気良く出しています。正門後ろの赤レンガ建物は、地方自治記念硬貨や切手のデザインに取り入られている、東繭倉庫です。
 東繭倉庫出入り口に取り付けられている、「明治五年」のキーストーンです。地方自治記念硬貨500円のデザインに入っているのがこのキーストーンだったのですね。明治15年ですから、今から140年程前の物です。建物もそうですが、状態良く保存されているのには感動しました。
「東繭倉庫」と中庭を挟んで反対側にある「西繭倉庫」です。
 操糸場の外観です。操業していた時の看板でしょうか、「最新型自動操糸機・・・」という白い看板も経ってました。今は稼働していなくてもその当時は最新型だったのでしょう。
 1982年に操業停止になりましたがその当時の設備が残ってます。こういう歴史的史跡で27年前まで操業が続けてられたなんてちょっと信じられないですね。私も、とあるメーカーの生産技術で設備設計をしていた時期あるのですが、1982年はまだバリバリの現役設計者の時期でして、まがり間違えばここの設備を設計していたのかな等と思いながら見物していました。
富岡製糸場の動画
 今回はたまたま操糸の実演しており、動画撮影したのでUPします。
 繭は特殊なタンパク質で固められているので、生糸がバラケナイで繭になるそうです。これをお湯に入れるとその特殊なタンパク質が溶け、糸を引き出せるだそうです。最初の2本が実演の動画です。
 3本目は、碓氷工場の設備を使っての、生糸操糸の説明です。
 伝統技術ですが、生糸の取り出し方全く知りませんでした。先人の知恵・知識というのは凄いですね。

 久しぶりに動画貼り付けてみました。暫く遣ってないと忘れてしまいますね。貼付け方法を記事にしておいて助かりました。

 貼付け方法はこちらです。

 最初mp4で動画貼り付けてみましたが、動画のダウンロードにストレス感じる程に時間掛かったのでflv formatで貼り付けてあります。
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 乾燥場の建物ですが、昨冬の大雪時その重みに耐えられなくて崩壊してしまいました。重要文化財に指定されているせいか、崩壊したままで、片付けも含め全く手が付けられていない状態で放置されていました。大雪で崩壊というのも歴史の一事件ですので、このまま崩壊状態で保存してゆくというのも、後々歴史的に意味ある物になるかもしれません。
 右はブリュナ館です。一技術者に与えられる家としては、非常に豪華です。その当時の技術者というのは、非常に価値が有ったのでしょうね。ブリュナがフランスに帰国した後は、この工場で働く人に読み書きや和裁等を教える学校として利用されたようです。「洋裁室」とかの看板が部屋入口につるされていました。

道の駅「オアシス南牧」

 この道の駅には軽食喫茶店もありましたが、天気も良かったので売店でお弁当を買って外の野外テーブルでお昼頂きました。買ったお弁当は「焼きそばと赤飯弁当」と「五目ごはん」、「焼きそばと赤飯弁当」はこんなものかという感じでしたが、「五目ごはん」は結構いけました。炊き込みごはんかと思って買ったのですが、お酢が効いたすし飯で「五目ごはん」というより「五目ちらし」という感じでした。

 家族のお土産という事でパンも買いました。パンは出来たてでまだ暖かったです。

国道299号線通行止め-林道矢弓沢線へ迂回

 国道299号線は4月10日より当分の間通行止めです。5月10日時点でも通行止でした。長野県への峠越えしたいわけで、この地点から長野県に入るルートとしてはぶどう峠越えというルートもある訳ですが、通行止めの看板に有った迂回路の林道矢弓沢線を経由して国道299号に戻り十石峠を越えるルートにしました。
 国道299号を引き返し、小海、ぶどう峠方面の標識があるので、そこを右折ぶどう峠方面に向かいます。直ぐ299号迂回路としての林道矢弓沢線の看板が親切にも出ているのでまず間違える事はないです。間違えてもぶどう峠越えで長野県には入れます。
 林道矢弓沢線は、林道と言っても全面舗装されています。いつも峠道に入ると走る事に熱中してしまい、写真撮る事は無いのですが、今回は見晴のきく場所有ったので写真撮影してみました。愛車ジュベルとヘアピンカーブです。この林道は結構道幅もあるので、ビッグバイクでも何とかなると思います。

十石峠からの眺望

 十石峠の頂上には展望台があり絶景が楽しめます。展望台には景色の説明があり、遠く高崎や前橋の市街地まで見えるとの事です。この日は晴れていたのですが、昼間という事もあり、遠くにかすんでしまい市街地か区別がつきませんでした。遠くに町の明かりが見える夜景は素晴らしいかもしれません。ただし夜に十石峠を下る自信は無いので、泊ツーリングで夜景楽しみにくるしかなさそうです。
十石峠展望台からの写真です。

古谷渓谷「乙女の滝」

 十石峠で風景堪能した後、佐久穂町方面にバイクを走らせていると、古谷渓谷「乙女の滝」案内板の目に飛び込んできたので、滝見物してみました。滝案内板の所から、約300m位歩くと滝のそばまで行けます。若干登り下りありますが、滝まで遊歩道が整備されているので、少し散策を楽しむのも良いかもしれません。乙女の滝は落差3m位の小振りな滝です。
 滝のそばに見物小屋がありますが、崩壊していました。おそらく昨冬の大雪で潰れてしまったのでしょう。富加製糸場の乾燥場が崩壊していたり、国道299号が通行止めになっていたり、大雪はかなりひどかったようですね。

龍岡城五稜郭

 五稜郭と言えば函館五稜郭が有名ですが、長野県佐久市にも五稜郭ある事ご存じでしたか? 大給松平氏最後の藩主松平乗謨(まつだいらのりかた)が幕末に築城した洋式城郭です。結局完成せずに明治維新を迎えてしまい、廃藩置県で廃城となってしまったようです。堀は全周にはないのですが、城の形が星型になっているのは分かります。下の写真は展示場に有った城の模型です。

田口峠

 長野県側来るとトンネルを抜けた所が田口峠の頂上になります。左の看板が立っているだけで、駐車できるスペースはありません。それ程景色を楽しめるという場所ではありませんけど。ここから群馬県南牧村まで一気に下りになります。私の様な250ccオフ車乗りにとっては、タイトなコーナが連続する田口峠、結構楽しめる峠道です。田口峠越えは登りが多いのですが、今回は久しぶりの下りです。

 峠直下からすぐにタイトなワインディングが始まります。ワインディングの写真撮影したつもりですが、ヤブが邪魔して上手く撮れませんでした。
 峠の中盤までいつも通りに下って行ったのですが、途中でバイクのフロントフォークが変な沈み込みするのが気になりだしました。変な沈み込みするものですから、前輪が滑っている感じで、峠道後半はおっかなびっくりのユックリ走行になってしまいました。
 下り峠道の終わり位に、「狭岩峡」があります。「セバイワキョウ」と読むそうです。今まで「キョウガンキョウ」かと思ってました。道路からかなり下の方に渓流がありますが、案内板の周辺見回した範囲では、渓流に降りる道なかったので、今回は上から眺めるだけにしておきました。もう直ぐ群馬県に入るのですが、この県道は長野県も群馬県も県道番号変わらないのですね。珍しいですね。

今回のツーリング感想

 今までのソロツーリングはひたすら走るだけだったのですが、今回は、行った先の観光見物スポットをゆっくり見て回るツーリングに仕立ててみました。バイク走らせるのは勿論とても楽しいですけど、色んな所に立ち寄って観光してみるというのも別の楽しみがある事再発見したツーリングでした。群馬県、長野県の県境ルートは多数あり私のお気に入りのエリアですが、最近この地域のツーリングばかりになっている気がします。私が在住している関東には、他にも沢山良い日帰りツーリングルートありますので、少し研究してみようかと思っています。バイクにナビを取り付けたので、ナビに頼るツーリングが多くなって来ました。最近地図も持っていかなくなっておりちょっと反省です。


記事作成日:2014年06月05日